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「何でもいいだろ、
それより──」
「何でもいいだって!??」
『気に食わない』と顔に書いたような表情で、詰め寄る秋に、いつきは思わず数歩下がる。
と、普段では有り得ない、秋のマシンガントークが炸裂した。
「いいっ!!?まぁ、何となく想像してた通りの展開になってるから、友田の言ったことくらい、何となくわかるけどっ!、
そんな表情してるあたり、どうせ、いきなり会った奴の言うこと、全部信じて、ぐるぐる考えてるんでしょ!!!
違う!??」
「……えっ、…ってか、…‥」
「そーなんでしょっ!??
まったく。
こっち来て正解だった。
で、、友田は何て言って、何処に行ったの!!?」
「きょ、京が、…なんか、俺の──つまり、前に遊んでた奴らを、なんか、ボコってたとか。
……で、そんな周りに迷惑かけるような、付きあいなら別れろって…」
「はっ、どっちが周りに迷惑かけてんだか。」
秋の気迫に圧されて、たどたどしく答えたいつきに対して、容赦なく悪態つく秋。
(い、一条ってこんな奴だったっけ……?)
「で、?」
「…で??」
「で、まさか、東雲はそれを信じて落ち込んでたりでもしたわけ?」
「……っ、」
「そんなこと、京ちゃんがするわけないでしょお!!!」
沈黙の肯定を示すいつきに、バカバカ馬鹿っ!と言いながら軽く本気でパカパカ殴る秋。
「いきなり言いたいことだけ言って、どっか行っちゃう奴なんかの言うこと、何で信用しちゃうかなぁ……」
「だって、京なら…」
「京ちゃんならぁ、やりかねないなんて思ってたのぉ!!?」
「だって……」
「だっても何もないっ!
いい?
京ちゃんはアイツに閉じ込められてて、今、紗矢が捜してる!
で、そのリンチみたいのは実際あったけど、それもアイツの指示っ。
まさか東雲が、そんなに騙されやすいだなんて思ってなかったけど、一応優先してみて正解だった!
京ちゃんを一体何だと思ってるの!」
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