062 絆?

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「京は、俺の、   恋人に決まってるだろっ!」 「ならどーして、…」 「だって、そりゃあ...」 どこか、京哉のことになるとヘタレないつきに、秋はため息をついた。 「はぁ~…」 京哉を紗矢と共に捜そうとした時、『もしかすると、友田は東雲と接触するんじゃないだろうか。』と、咄嗟に思いついて向かえば、案の定、この結果。 簡単に想像できた展開。 友田は、どうやら、策をたてるのが下手らしい。 こんなにわかりやすい行動をとってくれた。 ………と、正直秋は思った。 ただ、この、京哉に関することには何でも信用してしまう京哉バカないつきは、まんまと自己嫌悪に走っていたわけだが…。 まぁ、秋が居たから、特に何か起こすこともなく済んで、良かったというものだ。 「で、友田はどこに行ったぁ?」 (あ、いつもの口調だ) いつきは内心そう思いながら、校舎の方を指した。 まぁ、どこか強めな口調なことに変わりはないが。 「たしか、校舎の方に。」 「校舎かぁ…早く行こぉっ、!」 そう言うや否や、走り出す秋。 いつきも慌てて追いかけるように、走っていった。 「なぁっ、…」 「何ぃ?」 「京は、無事、なんだろうな?」 「だと思うよぉ?」 「はっ!? ……だと思うって、なんだよ!」 「紗矢が頑張って捜してるしぃ、どーせ、友田のことだから、京ちゃんは、わかりやすいとこに居るはずっ! どうやら、策を練るのが、ヘタクソみたいだしぃっ、」 走りながらそこまで会話すると、ちょうど昇降口につく。 「京はこっちに来るのか?」 何よりも京が心配ないつきは、尚も、秋にそう尋ねた。 「さぁ。」 「え?」 「特に紗矢と約束もしなかったしぃ……」 「じゃあ、俺は、京を捜しに行く」 「はぁ!?」 「俺にとっては、それが最重要課題だから、」 「はぁ~~....」 明らかに、怠そうにため息を吐く秋に、いつきはまた戸惑った。 (俺、なんか変なこと言ったか?) 「紗矢が京ちゃん捜しに行ってるって言ったでしょっ?」 「でも、俺は俺で…」 「いーのいーの! 捜したい気持ちはわからなくもないけどぉっ、ちゃんと紗矢は見つけてる筈だから! それよりも東雲は、……… ───悔しくないの?」 はぁ?と言いそうになったが、思わず息を呑むいつき。
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