047 心の支え

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~京哉視点~ 腕の力が緩められたのを感じて、後ろを振り向けば、そこには愛しそうに熱い視線をジッと俺に送るいつき。 今まで、こんないつきを見たことがあっただろうか。 俺は恥ずかしさから、目をそらす。 (なんでもバレちゃうんだな) いつきは俺の『孤独感』に気付いてやがる。あんなちょっと、会っただけなのに。 いや、もしかして、いつきの方はいつも俺を見てたりして…… って、そこまでは考え過ぎか。 でも、いつきはどこか会長に似てる。 容姿とかじゃない。 目が。いや、勘の鋭さが。 俺が達也と、無理にでも笑って縋り付いている毎日の様子を、いつも会長は近くで見て、寂しそうな顔をする。 達也もたまに、そんな会長の様子を見て、俺の顔色を伺うが、俺はそう簡単に顔に出る方じゃないから、気付かない。 悔しいけど、達也は俺のこの思いに気付かない。 ──けど。 会長と、いつきだけは別格だ。 いや、会長以上にすごいのはいつきだ。 それほどまでに、俺の全てを知っている人が他にいるだろうか。 「好きだから」 なんて言われたら、それまでだけど、 「幼なじみ」 ってのは、わかってる。 お互いを、余るくらいに。
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