048 仮、恋人。

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達也の容姿に惹かれた。 達也の性格に惹かれた。 達也の行動力に惹かれた。 達也のあの、 真っすぐな瞳に…… 「あっ!いいところに居た! 篠田!頼まれてた資料、仕上がった!」 ぼーっとそんなこと考えながら、部屋の近くを歩いていると、後ろから声がかけられる。 「三谷、か。 相変わらず早いなぁ…」 「ナメないでよ、これくらい」 ──三谷 紗矢。ミタニ サヤ こいつの名前。 同じ二年で、広報部員の中でも有能な部員。 その能力を買って、俺は三谷を副部長にしている。 身長は会長と同じくらい。 高すぎもせず、かといって、低いわけじゃない。 髪は適度な長さに伸びていて、いや、少し長めかな。 ワックスか何かで全体を後ろに流していて、前髪なんかはカチュウシャを使って、上手く後ろにもっていっている。 つい触れてしまいそうになる髪形だ。 肌はサッカーをやっているせいか、少し焼けている。 「でも、東雲なんて調べてどーするわけ?」 「ん、今度生徒会の仕事で、ね」 「ふーん。 ってか、見りゃあわかるけど、あいつ色々面倒」 「面倒?」 そう言いながら、大きめの茶封筒を京哉に渡す、紗矢。
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