049 智

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嵐のようにやってきて、嵐のように去った安藤。 そして、さりげなく、いつきに課題を作って去った金本。 安藤は安藤で馬鹿だけど。 金本は金本で、中々の策士かもしれない。 安藤をゲットしながら、いつきに半強制的に俺への説明を強いたのだから。 セフレがどうこう言いたい気持ちも確かにあるけど、 それ以上に、あのいつきが何でまたそんなことなんか…という気持ちの方が大きい。 ヘラヘラしてたいつきだったが、好きでもない相手と、次から次へと関係を持つような適当な男じゃなかった。 ちょっと前までは、 相手が『男』ということでの驚きの方が大きかったけど、 今はそれよりも、金本がいくら言っても止めなかった、ということにただただ、戸惑う気持ちがある。 俺から聞くのは、丁度、気兼ねしていたところだったから、一先ずここは金本に感謝しよう。 「行っちゃった、な」 「あぁ…」 なんとなく話が続かない。 「あ、のさ……」 そんな中、先に切り出したのはいつきの方。 「ん?」 「俺、すっかり忘れてたわ 丁度ヤッてる最中に、京が訪ねて来たってこと」 そこには、また、俺の知らない"いつき"が居た。
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