043 必然の突然

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そうだ。 忘れていたわけではなかったけど、 俺はいつきとあれ以来、話すことか、顔を合わせることさえしていない。 それがなぜだ? よりによって突然、俺が失恋してまだ弱ってるこのタイミングに、再会? できるわけがないだろ。 あまりにも時間が流れ過ぎた。 いつきはきっと、俺の顔すら見たくないだろう。 《お前もあいつらと一緒なのか?》 隠れてキスをしていたクラスメート達を見て俺にそう言い放って去った、いつきの横顔が思い出される。 いつきは、少しでもまともな奴が居る、Zクラスにでも入ったのだろうか。 あ、でもあのZクラスの引き継ぎを行ったのは俺と七瀬先輩だ。 いつきは来なかったから、普通クラスに居るってことだよな……意外だ。 「いつきは……俺なんかに会いたくないに決まってる。 俺はあいつを裏切ったんだ 俺といつきが二人で居るのを見たことがないだろう?」 そう達也の目を見て言う。 達也にはわからないさ。 こんなこと、思いたくもないけれど、達也という愛しい存在が、俺らの仲を永遠に断ち切ってしまったんだから。 達也と会長が付き合っている噂はいつきの耳にも入っているだろうけど。
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