053 放課後の憂鬱

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結局、そうやってタラタラと話しながら寮につけば、それぞれお互いの部屋に向かう。 「じゃっ」 「んーちょっと待って」 「ん?」 背を向けた俺をいつきは引き止めると、腕を掴んで軽いキスをしかけてくる。 ──チュッ 「じゃっ、また明日」 「………馬鹿」 流石にそれくらいで、驚くこともなくなった。……というか、慣れてきた。 唐突にやってくるキスは、どれも『あっ』と思った時には唇は離れていて。 だからいつも何も出来ずに、なってしまう。 ───ガチャッ 「はぁー…」 軽くため息をつきながら部屋に入れば、靴を脱ぎ、まずベッドに飛び込んだ。 放課後に疲れた体をベッドに沈める。 その行為がやっぱりとてつもなく気持ちいい。 (昼はとんでもないことされたなー) なんて考えながらぼーっとしていると、何やら震動する音と感覚がする。 (携帯か…… 人が気持ちよく寝てる最中に) 舌打ちしながら開いて見れば、《新着メール一件》の文字。 開いて見れば、そこには《東雲 いつき》の名前。 休憩を邪魔したいつきに軽く苛つきながら開けば、明らかに本人とは違う文体の短いメッセージ 《来て下さい。》 .
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