プロローグ

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. 「何処だって聞いてんのが分かんない?」 「す、すすみません!!僕、寮生です!!」 あぁ、どうしよう!!恐いよう!!お家帰りたいよう!! 「たくっ…なんで言わないんだよ」 「すみません…言い出しにくくて」 ひぇ~、絶対怒ってるよ!! ポンッ 「へっ?」 頭の上に置かれた手はすっごく優しかった。 「ちゃんと言ってくれりゃーいーのに。俺も寮生だって知らなかったのか?」 「え…ぇえ!?」 「俺は霧花寮だよ。紗那は桜花寮か?」 うちの学校は寮を使用する人が多い為、寮が3つに別れている。 霧花は進学希望者 桜花は就職希望者 澄花は体育科や芸術科でプロを目指している人 となっている。 「はい。桜花寮です」 「ふ~ん…大学とかは行かねぇの?」 「僕バカなんで大学なんて行けないです」 「俺が教えてやるよ」 そう言って微笑んだ佐伯先輩はとってもかっこよかった。 .
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