778人が本棚に入れています
本棚に追加
.
龍輝side
居ない。いつもいるはずの紗那が居ない。
俺は携帯を鞄から出すと紗那に電話をする。
何回かコールが鳴り、やっと出た。
「はい…」
「紗那、なんで居ないんだ?」
「………」
「今何処にいる」
しばらくすると、電話の奥から「貸せ」と言う男の声がする。
「もしもし…」
「誰だてめぇ」
「紗那の友達。悪いんすけど、もう紗那に関わらないで下さい。紗那、いじめにあったんですよ?『ちょっ!!灰斗!?』」
「…好きな奴くらい、自分で守る」
「はっ!!笑わせんな!!学年もクラスも違うあんたに何が出来んだ」
「明日のお昼休みを楽しみにしてろ」
.
最初のコメントを投稿しよう!