プロローグ

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. 「失礼しまーす。先生いらっしゃいますか?」 シャッ 「今はいねーよ」 ベッドのカーテンがあいたと思ったら、そこにいたのは昨日会った佐伯龍輝だった。不覚にも、校庭に近い保健室は…A棟だった。 「さ、佐伯先輩…」 「へー、やっぱ昨日のは分かってて嘘ついたのか」 血の気が引くってまさにこの事。僕は顔面蒼白になり、立っているのがやっとだった。 「黙ってるつもり?」 「すみません!!」 「なぁ、悪いと思ってんだったら俺と付き合えよ」 「…へ?」 え?今何て? 「俺と付き合えって言ってんだよあぁ!?」 「はい!!すみません!!」 あ… 「それでいいんだよ」 嘘でしょ… 「今日から毎日、一緒に帰るからな。放課後、A棟まで来い」 「はい!!」 さ、逆らえる訳がない…。例え僕が寮生だったとしても。 .
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