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ごおお、と音をたてながらトラックは白猫に迫りました。
しかしトラックがあと少しで白猫を轢きそうになったとき、白猫は対向車線に飛び移りました。ところが、
「あーらよっと!」
この男はハンドルを急に切ったのです。トラックは対向車線にたどり着いた白猫に突っ込みました。
「うほおー!いい感触!タマンねえぜ!」
暗い林の道に男のトラック以外に走っている車はありませんでした。男は血に汚れたタイヤを掃除しようと蛇行運転し始めました。
「綺麗にしねえとまたしかられるからな!でも猫轢いたタイヤを一度娘に見せてやりたいな。あいつは猫好きだからきっと喜ぶぞ」
コンクリートに赤いS字が描かれていきます。男は上機嫌に歌い出しました。
「ねこふんじゃった♪ねこふんじゃった♪」
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