第三章 永山遼の場合

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永山「これは……ヤバいな……100%怨み屋だ…」   永山は最近ニュースで騒がれ始めた『怨み屋』に自分が捕まったのを即座に理解していた。   灯「お目覚めかしら?」 永山「……最悪な目覚めだよ」 灯「あら、そう?」 永山「ケッ!……しかし………ニュースじゃあ男だって言ってたが…女だったのか?」 灯「怨み屋に性別はないわ。今日は偶然女なの。それとも男同士が良い?」 永山「どっちにしろ変わりはねぇだろ?……へっ」 灯「……………………一つだけ質問があるの」 永山「残念だが、今夜のベッドは予約済みだぜ」         灯「なぜ殺したの?」 永山「……あの家族か…話したら何もしないのか?」 灯「理由によるわ」   永山「……仕方なかったんだ…最初は殺すつもりなんてなかった。ロープで縛ったから何も出来ないだろうしな……でも、いきなり、ぐわぁ!!!」   永山の身体に鞭が飛んだ。 バシン!バシン!バシン!   永山「ぐわぁ!!ガハッ!!」灯「端的に理由だけを話しなさい」 永山「う……ぐ…………似てたんだ……」 灯「……誰に?」 永山「……………………」   ビシン!バシンバシン!   永山「ウガッ!!おがっ!!」
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