第三章 永山遼の場合

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灯「ただいまぁ~~……あれ?」 てくてくてく 灯「お母さ~ん?誰もいないの~?」   ピチョン……ピチョン…   灯「……お母…さん?」   はぁ……はぁ……   灯「誰!?誰よぉ!?」 ズルッ!ドタン!   灯「イタッ!!………いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」   『私の手は血に染まり、横にはお母さん、お父さん、裕貴お兄、沙姫が……死んでた』   ダダダダダダダダ!! ガチャガチャ!ガチャガチャ!灯「なんで開かないのよ!!助けてぇ!!」 バンバン!!バンバン!! ???「……逃がさん」 灯「いやぁ!!助けてぇ!!助けてぇ!!!!!」 ???「ケヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」 警察官「藤山さん!!どうしましたか!!警察です!!藤山さん!返事をして下さい!!!藤山さん!」 ???「チッ…………いつか殺してやるぜ?藤山灯ちゃん……ケヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」         灯「…………助かった…」           灯『その後は地獄だったわ……毎日事情聴取とマスコミ対応の繰り返し…周囲からの目………想像出来る?』         灯「もう嫌……死にたい………………」 ?「それはいけませんね……命は無駄にするべきではありませんよ?」 灯「…………誰?」 ?「怨み屋です」 灯「うらみや……さん?」 怨み屋「はい。藤山灯さん……私と一緒に来て下さいませんか?」 灯「一緒に……?」 怨み屋「はい。私と一緒に罪を犯した人間を裁くのです」 灯「…………………」 怨み屋「あなたには少し手伝いをしてくれるだけで良い。裁くのは私がやります」 灯「………いいわ。行くわ」 怨み屋「では………」     灯『私は…………差し出された手を掴んだ。全てを捨てて』
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