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「ただいまぁー。ごめんね、お待たせぇ。」
家に帰ると、すでに食卓の真ん中には鍋。
それぞれの席には人数分の食器が並べられ、鍋からは湯気が上がっていてお父さんと弟は座っていた。
「おいしそぉ🎵」
私は荷物を子供部屋へ投げ入れると、そのまま急いで食卓についた。
「なんだ。帰って来たのか。」
お父さんが私をチラッと見て、不服そうに言った。
その一言で、しゅんとなり、小さな声で
「うん。」
と答えた。
お父さんはいつもおじいちゃん家に行く私が気に入らないらしかった。
お父さんは続けた。
「飯食って来たんじゃないのか?」
うつむく私。
「小夜子がしゃぶしゃぶ好きだから、少しでも食べさせたいって思って呼んだんでしょう?」
お母さんが代わりに口を開いた。
お父さんはそれでも不満そうだったけど、
「まぁえぇけど。
よぉし隆、食うか❗」
弟に向かって笑顔で言った。
「うん!いただきまぁーす!」
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