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過剰な暴力
小学5年のある日…。
私はリビングでテレビを見ながら夕飯が出来るのを待ってた。
お父さんも、お店が休みで、ひじをついて寝転がってテレビを見ていた。弟も私の横で座ってくつろいでいた。
すると、キッチンで料理していたお母さんが
「小夜子、ご飯の前に宿題やりなさいよ。」
と言った。
宿題か…。
でも私は見たいテレビ番組があった。
録画しておこう。
そう思った私は
「分かった。でもこれ見たいからビデオ録画してからやる」
と答えた。
テレビ台の下のガラス扉に収納されたビデオデッキに空のテープをセット。
すると、
「なにをやっとるんだ⁉そんなことやっとらんでさっさと宿題やってこい‼」
録画ボタンを押そうとした私に、突然お父さんが怒鳴り付けた。
私はなんだか腹が立って「録画したらやるって言ったじゃん❗」
と口答えをした。
怒ったお父さんはさらに「口答えするな‼」
と怒鳴った。
私は怒られたことが理不尽に思えて、ついビデオデッキのガラス扉を力強く閉めてしまった。
そして、その勢いは止まらず、足を床に思い切り踏み締めながら、わざとドン❗ドン❗
と音を立てて部屋に戻り、力いっぱいふすまを閉めた。
バシャンッ‼
部屋に戻ってもおさまらない怒り。
震える手。
なんで怒られなきゃいけないの?
…ミシッミシッ
❗…やばい…💦
リビングから部屋に向かってくる重たい足音が聞こえてきた。
お父さんに口答えしたのはこの日が初めてだった。
…とんでもないことをしてしまった…。
足音だけで、お父さんの怒りは充分に伝わった。
スサッ❗
ふすまが開くと、鬼の形相をしたお父さんが立っていた。
足が震えた。
動けない。
「なんだ、いまの態度は⁉もっぺんやってみろ‼」
バシッ‼
ドカッ‼
キィーーーーーーン⚡
左の頬を思い切り殴られ、倒れた勢いで勉強机の角で後頭部を強打した。
ズキン❗ズキン❗
痛いけど、殴られることには慣れていた。
でも、後頭部の痛みは初めての痛みで、耐えられないものだった。
「痛ぁあーーっ‼」
あまりの痛さに床に座り込んで泣き叫ぶ私。
「うるせぇ‼」
ドスッ‼
「うっ…。」
お父さんは泣き叫ぶ私にさらに腹蹴りした。
みぞおちを思い切り蹴られ、一瞬息が止まる…。
直後に、強烈な吐き気に襲われた。
「うぎゃあぁぁああ‼……ひっく…おぇっ💦」
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