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トントン❗カンカン❗
「ほら、えぇだろ。丈夫いでぇ。これなら安全だわ😃」
梯子と柵を付け終わると、おじいちゃんはいつもの優しい笑顔で言った。
家から車で5分ほどの所に住むおじいちゃんが、マイ工具セットと材料を持って、柵と梯子を取り付けに来てくれた。
若い頃に鉄工所で働いていたおじいちゃんは日用大工が得意で、親戚中から頼りにされていた。
ドアや壁の修理はもちろん、家具まで作ってしまう程の腕前だった。
親戚はみな市内で、おじいちゃん家から車で10分圏内に住んでいたため、おじいちゃんは自営でやっている喫茶店と、親戚中の日用大工でいつも大忙しだった。
「おじいちゃんありがとう❗🎵」
私はそんな、何でも出来て優しいおじいちゃんが大好きだった。
毎日おじいちゃん家に遊びに行って、毎週末には泊まりに行く。
おじいちゃんからくっついて離れない。
「おじいちゃんが昨日貧血で倒れて…。」
って聞くだけで号泣して「今からおじいちゃんに会いに行く❗」
って言って聞かないほどのおじいちゃん子だった。
私はおじいちゃんが“ベッド”にしてくれた押し入れに早速上ってみた。
「うわぁ✨凄い❗ベッドだベッドだぁ⤴」
笑って見ていたおじいちゃんとお母さん。
「これ付けてあげるよ。寂しいといかんでね。」
お母さんは大きな布を天井に広げて付けた。
「うわぁ✨なぁに、これ?星がいっぱいだよ🎵」
紺地に、暗い所で光る蛍光塗料で描いた星が、布いっぱいにちりばめられていた🌃
「おじいちゃん、お母さんありがとう🎵早く夜にならないかなぁ❗」
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