ヤアヤアヤア!

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「あらあら、そんなに慌てなくても大事件は逃げていきませんことよ」 新子さんは火を止め、やかんの中のお湯を少し冷まそうとする。 沸騰したお湯では紅茶は美味しく仕上がらない。 「…それが、逃げて、いった、のよ!」 デビ子さんが息を切らせながら言葉を紡ぎ出した。 「私の、愛用の、カッキアーノ、エクス、トラ、ヴァージン、オイルが無くなってたのっ!」 「あらまあ」 新子さんは少し不思議な表情でデビ子さんを見つめていた。
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