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一週間後。
私は再び広大なシボレーの後部座席に『コーディネーター』を前に座っていた。
「なにそれ!超ウケるんだけど!」
少女特有のかん高い笑い声を上げ私を指差す。
無理もない、今日の私の格好はライオンの様な茶髪、白いスーツ、黒いサテンのシャツ、先のとがった白いエナメルと蛇柄のコンビの靴、ジャラジャラとぶら下げたシルバーアクセ、まさに三流ホストその物だ。
我ながら鏡を前に出来上がって行くその姿を見てしまったと思ったし、『マンネ』もひきつる腹筋をごまかしながらくしを動かしていた。ま、この街でこの時間、うろついて居ても怪しまれ無い人種と言えば彼らが一番なのかもしれないが。
「でも居る居る!オッサンになってもホストしてるこんな奴」
散々笑って、そんなみもふたも無い感想を述べた後、彼女は子供っぽいバカ笑いをふいに止め、いつもの冷酷その物の表情に戻って言った。
「で、幾ら掛かんの?」
「二千万、今回は仕入れが多いからな」
「ふーん、ま、あんたの仕事なら、妥当な値段かもね、一応クライアントには聞いて見るけど」
そして翌日。
彼女から一通のメールが着信した。
曰く、
『向こうはオッケー、仕事を始めて』
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