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小説の『いろは』にも書きましたが、タイトルのインパクトは重要です。
その点、この作品のタイトルはしっかり印象を刻み付けてくれます。
一見して、ホラーやオカルトめいたタイトルは、やはり興味をそそります。
内容がタイトルにどう反映しているのか、読んでみたくなるものです。
そう思わせてくれるこのタイトルは、十分に人を惹き付ける要素を持っているでしょう。
中身についてですが、まず出だしからディープな展開で驚きました。
死んでしまったと思われる妻を前に、夫である主人公が取った行動が強烈な印象を与えてくれます。
このプロローグ部分にあたる一ページ目が読者の心を奪うのは確実だと思われるくらいです。
普通ではありえない狂気的な行動に至るまでをその後のページで描いていくというのが本編の筋なのでしょう。
つまり、結末(結末ではなく、中盤の内容かも知れませんが)を倒置法的にプロローグに持ってくる技法になりますね。
この技法のメリットは、結末を先に置くことでどういう話の展開でそうなったのか、読書欲をそそることにあります。
これだけ強烈な結末ですから、読者の興味は尽きません。
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