―第3章―

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セルヴァン 「……何?取り逃がしただと? …十六夜、お前が付いていながらか」 十六夜 「はい、申し訳ありません…」 神無 「…ごめんなさい……」 金糸雀 「申し訳ありません、ですが…!」 セルヴァン 「十六夜があんな大した力も持っていない小娘を逃がすわけがなかろう。…金糸雀、お前が足を引っ張ったのか」 金糸雀 「…っ、決して、そのようなことは…!」 十六夜 「金糸雀はリフレイルの召喚にも成功しました!!国王様の為に、一生懸命…っ」 (必死に庇う) セルヴァン 「もうよい十六夜。 やはり証を持たぬ者よりグロテスク一族の方が高戦力だ。 お前は少しも役に立ってくれぬな」 金糸雀 「お願いです、次こそは必ずお役に立って見せます…! だから、見捨てないで下さい…っ」 (涙を堪えながら) セルヴァン 「私は最初から、お前に期待などしてはいない。 ……ただの捨て駒ということを 忘れるな」 十六夜 「国王様……っ!」 ナレーション 「恐ろしく冷たい瞳で金糸雀を睨みながら言うと、セルヴァンは部屋を後にする。 静まり返った部屋で金糸雀の嗚咽だけが零れていた」
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