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「き…君が好きです」
心臓が今にも破裂してしまいそうだ。
「僕と付き合って下さい」
君を真っ直ぐ見つめながら、僕は自分の気持ちを伝えた。
君の瞳に僕が映る。
「…」
君からの返事はない。
やっぱり、ダメか…
その時の僕は、正直そう思っていた。
「いいよ」
「…え?」
自分の耳に入って来た言葉が信じられず、思わず僕は聞き返す。
「だから…いいよ」
はにかむような笑顔を浮かべ僕に微笑む君。
「そのかわり…約束してね?」
「あぁ!なんでも約束するよ」
二人の間を桜色のやわらかい春の風が吹き抜ける。
その風に長い髪を遊ばせて、君はゆっくりと口を開いた。
「私と……」
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