ビギナー

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足元が浮いたと思ったら『ブオン!!』という音と共に見慣れた部屋にいた 英司の部屋だ! 相変わらず汚ねーな 英司は慌て仕事着を脱ぎ捨てている えらい慌てようだ 仕事着を脱いで普段着のシャツを着るつもりが また、仕事着を着て『は!』っとしてまた脱いでいる 『ピピピ ピピピ……』 「もしもし」 「おう」 「うん 俺もさっき久の兄貴から電話きた」 「何かの間違いだよ! あいつ、ゴキブリが死んでも俺ぁ死なねーよって言ってたじゃん」 「分かった とにかく病院に今から行ってくる」 「うん」 「…うん わかった 他の奴らには俺、電話しとく 」 「とりあえず行ってくる」   「わかった じゃな」 英司は電話を切るなり凄い勢いで階段を下りて車に向って行った。 あいつの慌てようは一目瞭然だ シャツは前後ろ反対だしサンダルで出て行ったからだ。 俺は英司に取り残され、玄関に立っていた……
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