プロローグ

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 寝惚け眼の塔子を連れて、あたしたちは食堂に向かった。 4人掛けのテーブル席に、塔子と輝と、輝のルームメートの窪田 雅史(クボタ マサシ)とあたしが座る事が日課になっているの。 「美亜、遅いぞ。」 輝が拳骨で頭を殴る。 「痛い、痛いってぇ。 塔子が起きなかったんだも…。」 「人のせいにするのか。」 雅史が呆れたように言う。 むー、男子ふたり組には美亜は敵わないのです。 「あー、目ぇ覚めた。」 と、塔子。 「塔子、今起きたん?」 「うん。 輝、美亜の事、殴る程好きなんだね。」 「まぁね~。」 あたしは恥ずかしくて、絶句した。
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