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そして、ほどなく私はお兄ちゃんと恋に落ちた。
そして、いつしかお兄ちゃんから「了ちゃん」と呼ぶようになった。
彼の包み込むような優しさは私の失恋の痛手を少しずつ癒してくれた。
了ちゃんという人は何しろ心が広かった。
私が時に我が儘を言ってしまっても全然怒らずに「しょうがないな」と笑顔で許してくれた。
また彼は私を色々な場所へ連れて行ってくれて私をとても楽しませてくれた。
そうこうしているうちにいつの間にか、元カレとの間にできた傷は完全に癒えていた。
そして、了ちゃんこそが私の全てになった。
了ちゃんと巡り逢うために賢ちゃん(元カレ)との別れは必要不可欠だったんだとさえ思った。
そして三年後、二人はついに結婚した。
その後、三人の子供にも恵まれた。
彼はとても子煩悩だった。
また家事なども自ら進んで手伝ってくれ、まさに夫としてパパとして申し分のない人だった。
こうして幸せな月日は流れていった。
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