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「貴方は…。」
僕は初めて言葉を発した。
初めて聞く声。
初めて開く口。
これが僕の音…。
「貴方は…誰…?」
赤い瞳は、ゆっくりと苦笑する。
「君の作り主だ。
……名乗る必要のない人形師(ドール・マスター)だ。」
「ドール…?」
彼は再び優しく笑むと、部屋中に落ちている服達を一着…
また一着と拾い上げる。
「可愛いアリス。
服を着替えよう。
その服では…
彼に会いに行けない。」
「彼…?」
更に知らない、第三者の存在。
僕は…
ただ首を傾げる。
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