召喚

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「やっと終わったあ!」 七時間という長い授業が終わりトワは大きく伸びをした。 ここは建国百二十年を迎えたばかりの小国バルト。 四季に富み近隣諸国に比べ高い教育レベルを誇る平和な国だ。 そして建国と同時に建てられた伝統ある学校――ローランゼルト学校はトワの通う学校であった。 「やっぱり一日にこんな長時間も古い建物内にいたら頭おかしくなっちゃうよ」 「私にしてみたらトワは常にエキサイティングでおかしいですけどね」 隣の席に座っていた茜がつぶやいた。 「私からみたら茜もなかなかの変人だから!」 茜は腰まであるストレートできれいな髪をしている。 トワと同じ黒い髪だ。 トワは茜ほど髪は長くないのだが、いつか茜と同じくらいの長さにしたいと思っている。
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