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「なにここ……!?」
トワは部屋のあまりの広さに驚いた。
右手に見えるドアがなんと遠いことか。
反対側は壁一面ガラス張りで太陽の光がほんのり差し込んでいる。
下方には大きな衣装戸棚や全身鏡、ソファーなどが置かれていた。
トワは今度は上を見ようとするが、無理な姿勢で体が痛むため諦めた。
どうやらトワは部屋の真ん中にあるベッドに寝かされているようだ。
頭上には真っ白な天蓋がついてる。
よく見ると壁には絵が数枚飾られ、とても華やかな部屋だった。
「まるでお姫様の部屋にいるみたい……」
……しかしそう浮かれてもいられない。
一体ここはどこだ。
トワは必死で記憶を探るが全く身に覚えがない。
体だけでもどうにかならないものかと痛みを我慢し、再び手足を動かそうと試みる。
するとコンコンッとドアからノックの音が聞こえた。
「失礼します」
そういうとドアをあけ三人の使用人らしき女性が部屋に入って来た。
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