結婚

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「なんでそんなの勝手に決められなくちゃいけないのよ! 何で私なの!?」 トワは何度も暁に詰め寄るが、もう暁はトワと話す気はなさそうだった。 トワは歩みを止めて、仏頂面でまわりを見回した。 壁も柱も扉も全てが真っ白だ。 どうやら建物すべてが、白で統一されているらしい。 真っ直ぐに続く白い壁までもが、トワを見放しているような錯覚におちいる。 「もういい。私は自分でバルト国に帰る方法を見つけるから。結婚式になんて出るもんですか」 トワは重いドレスの裾を手でたくしあげると、もといた部屋に戻ろうと引き返した。 怒りを隠す事なく大股であるいてゆく。 しかし後ろからついてきていた潤と霞に腕をつかまれ、ひきずり戻されてしまった。 「放して!!」 いくら暴れても、強い力で押さえられて逃げれない。 トワは暴れながら二人の顔を交互に睨みつけた。 こんな細い二人は、一体どこにこれほどの力があるというのか。 すると暁の止まる音が聞こえた。 「つきました」
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