第3章~滅び唄~

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「貴様……くそぅ」 クレイドに構わずゲルバは、姫の後を追い掛ける……が、しかし。 「少し待て」 ミディアスがその行く手を遮って、巨大な槍を彼の喉にかざす。 その周りにも他の新・ライトルメンバーがゲルバの周りを囲むようにして、ジリジリと距離をつめていた。 「……退却だ」 ゲルバは窓の外をサッと見たかと思うと、すぐにその素早い動きで窓から外へと飛び出していった。 他のサーザンドの議員達も次々にゲルバ同様、その姿を変え、宙を浮かび、目にも止まらぬ早さで部屋を出ていった。 「追ええええっ」 ミディアスが大声で、周りの兵士達に叫ぶ。 兵士達は次々と部屋を飛び出していって、北の一団の後を追う。 「サーザンドの民を捕らえろ、一人残らず街中のサーザンドの民を捕まえよっ」
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