序章~天使の預言~

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「なるほど……」 青年は少し頭を下げ、答えを探そうとする。 「~記憶の欠片は再び蘇るだろう~という部分も、まだ調べている途中でな」 「……」 青年には今の言葉は届かなかったようで、じっと下を向いたまま動かない。 それを見て男はわざと大きな咳払いをし、それでやっと気が付いた。 「……すまんな。難しい質問をしてしまったようだ」 真剣に考え込む青年を見て男はニヤリと笑みを浮かべながら、立ち上がり本を棚に戻す。 「大佐は予言が間違っている……そう、お考えなのですか?」 「いや、そうだ。とは言えないだろう。私の訳し方が間違っているのかもしれない。 ……それに、まぁ何も起こらない方が平和で良いだろう。 ただ、お前の意見が聞いてみたくなってな。しかし……やはり質問が悪かったようだ。 すまないな、こんな夜遅くに呼び付けてしまって。退がって良いぞ」
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