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奏
今まで二人で奏でてきた唄を
これからは一人で
奏でていかないといけないのね
二人で居られないことが
寂しいわけじゃなくて
一人で唄を奏でることに
沢山の不安を抱いているんだよ
手を振って消えた貴方の背中
見つめたまま私は
まだ立ち止まったままだよ
貴方の居ないその空間が
こんなにも
大きいものだったんだって
今になってやっと気付いたよ
別々の場所で奏でる唄が
いつか重なり合うように
私はそっと
貴方の幸せ祈りながら唄う
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