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マッチ棒がマッチ箱の褐色部を擦り、火を付けた。しかし引火しなかったのでガス焜炉に向けてマッチ棒を投げた。
2メートル先で小さな火の粉が一気に大きくなり、自分を覆う様にして迫って来る。
しかしそのスピードはとてつもなく遅く、思い留まるならばいつでも出来る程だった。そしてその爆風は次第に遅くなり、遂に止まった。
一瞬、身震いがして時計を見ると長針の動きが止まっていた。
時間が止まったのか…。信じられない出来事だったが、何故かあっさりと受け入れる事が出来た。
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