エピローグⅣ

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 リーアとセレナが戻り、二人はギルドより配給された携帯食料とを皆に配った。 レウスアームを外し、携帯食料の代表格である塩気の強い燻製肉にそのままかぶりつく。 リーアやセレナ、ジェフは沸騰したお湯に浸けて肉を柔らかくして食べるというジェフが教えた方法で食べていた。 そして鈴達は何も口にはしなかった。 渡しにきたリーア達に「ありがとう、でも大丈夫」と弱々しく微笑んで受け取りもしなかった。 それでもと粘ったリーアに一応渡されはした様だ。 こうして静かな晩餐を終えると俺は再び武装を始める。 これだけの死人や怪我人、更にラオシャンロンという巨大な肉塊があれば、その臭いに誘われてイーオスやガブラスを始めとするスカベンジャーが集まるのは当然の事であった。 幸い集められた大半の人間がハンターである此処ではそれを狩る者に困りはしなかった。 故にこうして時間単位でお互いに見張りを交代をしているのであった。 武器がまともに使えなくなったジェフは論外として、他の連中は怪我もなく戦いに支障はないが、なるべくならゆっくりさせてやりたかった。 「時間になったらちゃんと交代して下さいよ?」 怪訝そうに問いかけるセレナ。 だがまともに交代などさせるつもりもなく、俺は軽く手をひらひらと振ってテントを後にした。
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