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いつも夕方に保育園に預けていた息子を連れて母上が来るのが待ち遠しかった。
パタパタパタパタと廊下からちっちゃい足音が聞こえてくる。
スーっとドアが開く。
と同時に
「おかぁちゃん!!」
勢い良く部屋に駆け込み、ベッドまで来る。
この瞬間が好きだった。
保育園での出来事を一生懸命話してくれる。
しかし、2歳児。
興奮状態で話すものだから、言葉はカミカミ。
単語はひっくり返る。
母上と爆笑。
お腹は痛む。
「あははッ…イタッ…ハハッ…イタタッ…あはッ…オナカイタタッ…」
「アンタ、笑うか痛がるかどっちかにしーさんよ!」
「痛いからッ…笑かすなッ…あははッ…イタタッ…」
この時の痛みは不思議と苦痛ではなかった。
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