哀雨

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「…かっこえ‐…」 男として、 先輩として。 なのに (顔あっつ‐……) なんで俺は照れるんやろう。 村田さんの かっこいい後ろ姿じゃなくて 地面を見つめてるんやろう。 なんでこないに どきどきすんねやろ。 「あ…っ」 照れてる間に 見えなくなってしまった 村田さん。 まだお礼言ってないのに…。 (こんな勘違いのせいで、) 好きなはずがない。 村田さんが俺を。 あるはずがない。 そんなドラマみたいな展開。 綺麗なはずない。 こんな感情…。 (あかん、帰ろ) これ以上考えてたら 頭がおかしくなる。 考えを誤魔化す為に 傘を差して baseを出る。
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