真夜中の訪問者

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 コツ  何かが窓を叩いた。  何?  バタン!!  ひゅ~~~ぅ  起き上がろうとしたらベランダに出る窓が開いて突風が部屋に入ってきた。  わかっている。こんなことをするのは一人しかいない。  「相変わらず迷惑な登場の仕方ですね。」    ルーラはそう、さも迷惑そうに片手を振り、窓を閉めて突風を治めた。    「うふふ。解りやすくていいでしょう?」    赤色の髪。赤色の衣装。赤色のローブをまとった女性。    「突然だからビックリするんですよ。」    「でも、あなたの部屋のものは何一つ壊してないわよ、」    ニィっと笑いながらルーラの隣に座る。  確に…確にそうだけど…。    そうじゃなくて!  ……あぁ!もう!!  この人は!!!      
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