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赤ずくめの女はベッドの横に置いてあるコップに飲み物が残ってあるのを見るとウィンク一つで湯気を立たせルーラに渡した。
「ドラゴン界がざわついていること知ってる?」
「ドラゴン?」
ルーラの横に、ベットに座ると呟く様に言った。
この人は何処まで交際範囲が広いのよ…。
「そう。一部なんだけどね。」
知るわけないじゃない!?
ドラゴンに知り合い居ないもの。
「最近なんだけど…ドラゴン界でちょっとした問題が起きてるらしいの。私の耳に入って来てるから人間が関係あるみたいでね。」
「直接ドラゴンと会ったの?」
「ううん。噂よ。う・わ・さ。」
うわさ?………って……。
はぁ~。
思わず溜め息が出てしまった。
「解るわよ。たかだかうわさで私が動くなんて…ってことぐらい。」
ちょっとすねた様に口を尖らせる。
「でも、気になる。…でしょう?」
この人の勘は当たるからなぁ…。
ルーラは貰った飲み物を一気に飲み干すと赤い女の顔を覗きこみにぃっと笑った。
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