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その昔龍と共に妖魔共を倒し平和を勝ち取しオルスキア王国。
妖魔と戦いし三賢者――
風を読み声を聞く風使い
水を感じ操る水使い
火をおこし治めんとする火使い――
そんな三人に龍より共に戦った友として友情の証し
指輪、ブレスレット、ティアラ
をもらう。
それらを身に付けし者はその使い手の最高位とされ王家より信頼を受けることになる。
そんなことももはや伝説として語られるほど月日が経ち今ではその者達がどこにいるのかさえわからない。
そんなある日
王家に一番近いとされるティスティニー家に一台の馬車が三日もかけ一人の少女を運んでくる。
シャンルーラ・ティスティニー
ティスティニー家の次女。
物心つく前に訳あって祖母に引き取られその祖母が亡くなった為に両親の元に帰って来たのだ。
ひゅるるるる~~
少し小柄な体を馬車に預けうとうとしていたら風の音に起こされた。窓から外を見ると都に入ったのだろう、緑はなく、見えるのは隙間なく立っている建物だった。
ああ、もうすぐ着くのね。
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