小さな自分

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僕の目の前を何かが、飛んで行った。 ガシャン!! テレビの横の箪笥に傷が付いた。 僕は妹を抱き抱え隣の部屋へ逃げ込んだ。 泣き叫ぶ母の声が悲鳴に変わる。 {助けてー!?誰か!?助けてー!?} 辺りには、母の血が飛び散る。 恐怖に震える自分が居た。しばらくすると静かになる。狂喜に満ちた父の目が近付き。引きずり出される。熱く炊かれたご飯を顔に押し付けられ。 父{旨いか!貴美!?旨いか!!} と何度も何度も唇に押し付けられる。
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