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「おい勇気!どこにいるんだ!ちったぁ店のほうも手伝えっつーの!」
「いまトイレにいるから無理ー」
「はぁ!?俺トイレのすぐそばにいるんだけど!?ぐだぐだ言ってねーでとっとと降りて来い!」
すると、階段の上から不快そうな顔をした少年が降りてきた。名前を羽島勇気といい、父の快気が失踪(勇気はそう聞かされている)してから、叔父の旭前記に引き取られて生活をしている。
「はぁー、おかげで漫画読み損なったんですけどー。せっかく発売日に買ってきたというのに。」
「今日店番するって言ったのはお前のほうだろーが!たかが漫画ごときで約束忘れんな!」
「は!?あの漫画をたかが呼ばわりするとか超心外なんだけど!?もう分かった!読みながら店番する!」
「客が来たらどうする気だお前は!失礼にも程があるだろ!」
「どうせ客なんて一組来れば良い方だろうが!そんな台詞はもっと客が入ってから言え!」
「・・・・・・とっとと店に行け!」
勝ち誇ったような表情をしながら店に向かう勇気を見て、悔しそうな表情を浮かべた記だったが、やがて、
「ま、昔に比べたら明るくなった方か。」
とつぶやいた。
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