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「…!?」
それに驚いて振り向く人影。
「わ!のっぺらぼう!」
「ばか、よく見ろ。」
目が隠れるほどに伸びた前髪のボサボサヘアー。
同じクラスの藤原大志(ふじわら・たいし 通称藤原くん)だった。
「藤原くんじゃん。へぇ~ギターやるんだ。」
「え、…まぁ。…でも何で?」
うろたえる藤原。
「ああ、そうだ。率直に言おう。君に頼みたい。ぜひ我が演劇部の音響をやってくれないだろうか。」
「僕が…。」
キョトンとする藤原。そりゃそうだ。
「ああ、お前のギターに惚れたよ。スゲーじゃん。」
とカラコンの茂樹。
「ぜひ。」
火野がもう一押し。
「ねぇねぇ、ギター触ってもいい?」
ウザイ、アヤアヤ。
一同が藤原を見る。
「…。」
長い沈黙。
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