2回目の一目惚れ

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すると、ジェットコースターが滑り下りるようにいつの間にか眠りに落ちていた。目が覚めると、まず今の時間が気になったので時間を確認するために、俺はズボンのポケットから携帯を取りだした。それから折り畳み式の携帯を体の中の一つの動作のように不自然過ぎるくらい自然に開いた。昨日夜、充電し忘れたせいだろう電池が一本になっていた。時間を見ると、なんともう放課後である。慌て俺はカーテンを開いた。周りを見渡す。誰もみやたらなかった。あの先生である。体調もかなり良くなっていたので話すだけ無駄だと考えた俺は恐る恐るベッドから足を入学以来一度も洗濯していない上靴の上に起き、そして履き終わるとまるで缶けりをしている時のように周りを注意深く確認しながら、一歩、一歩ゆっくり歩み始めた。そのときの俺の心は受験以来の緊迫感でいっぱいだ。やっとのことでドアの前まで行きドアの外を左右確認してよし!と自分の中で自分に合図を出し右足を上げた。その瞬間、丸山くん?と後ろからドラえもんとは異なる違う若い女性の声がした。俺は別に罪を犯してはいないが、犯したような罪悪感に駆られた。すぐさま振り返り、ごめんなさい!となぜか言っていた。何?いきなり。と彼女はク
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