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室内はまだ暖房の暖かさが全体に広がらず、肌寒かったが、
酒を飲んだせいか、
二人の腹部の少し上あたりが熱くなっていくのが
互いにわかった。
「テストも大変だったけど
最近ね、やっと友達と
仲直りできたかも。
普通に話できるようになったし。」
酒を飲みながら、
麻衣はぽつりぽつりと
学校生活の話をし始めた。
修二は麻衣が学校で
友達に省かれてしまった事を知っている。
一人の友達の恋愛トラブルに巻き込まれ、
他の友達ともぎこちない関係になってしまった事を。
そして麻衣はそれ以降、
一人ぼっちで学校生活を
過ごすようになった事を。
「ほぉ、一歩前進したか。
だんだん落ち着いてきたんだろうな。
よかったじゃん。」
修二は麻衣の話が終わるまで
ただ、うんうん、
とあいづちを打ち、
その後で話し始めるのだった。
麻衣が思っているであろう事や友達についてを意見し、助言などをゆっくりわかりやすく話していった。
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