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麻衣は車に駆け寄って、
周りを見回してから
さっと助手席に
乗り込んだ。
「ひゃ~、寒かった!!
風がピューピュー!!」
と言いながら、
大袈裟に震えて
両手で体を擦って見せた。
「午後も10℃以下だって
言ってたもんなぁ。
てか麻衣、
その格好…可愛いけど
女の子は体冷やしちゃ
いけないんだゾ?」
修二は暖房を
強くしてから
車をゆっくり発進させた。
修二は28歳で、
麻衣が初めて
彼と知り合ったのは
パソコンの画面の
中でだった。
その時は麻衣も
修二と実際に会うなんて
事になるとは、
これっぽっちも
考えていなかった。
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