28人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
すると、リーゼントが走ってきて俺の㊧頬を殴った。
雷斗「いっ!!」
リーゼント「調子に乗ってんじゃねー、“雷炎コンビ”。」
雷斗「コノヤロー!!」
炎美「勝手にあだ名で呼ぶんじゃねーよ。」
ノッポ「いや、それは異名だろう。」
炎美「異名?」
ノッポ「この前、ある町で暴力事件起こしてからそういう名が付いたみたいだな。なんかスピーカーで言い回ってたらしいな。」
俺は折れた歯1⃣本を吐き出す。
雷斗「そうさ!俺が“雷炎コンビだぁ!!”って言ったからなぁ。」
炎美「そのせいで、警察に捕まっちゃったんだがな。半端なく投げられた。」
1⃣ヶ月とちょっと前に路地裏で俺が集団リンチを見たので、2⃣人で助けに行った。
しかし、喧嘩は激しくなり外に出てしまい、通行人に見られた。そして、“暴力事件”と称されて警察が来たではないか。逃げればよかったものの、俺が足をつったらしく、炎美も一緒に捕まった。
この時にたまたま地面に落ちていたスピーカーで、俺は何故か「雷炎コンビだぁ!!」と叫んだ。そして、何故スピーカーが落ちていたかもわからない。
雷炎は高校に入学して1⃣ヶ月、初めて取調室に入った。少年院やら刑務所入りはならなかったが、警察署の㊥の柔道場で2⃣人は投げられっぱなしだった。
でも、集団リンチの被害者が説明してくれて助かった。俺は柔道場で投げられる前に説明して欲しかった。
最初のコメントを投稿しよう!