会話

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私は急に怖くなった。 だって知らない人 しかもみんなに見えない人に言いたいことが 全て漏れているから あぁ。 きっとこれは 想像よ 私の妄想に違いないわ。 『そんなことねぇよ』 彼は柏原くんの机の書類を手で払った。 紙はバサッと落ちていく 私は反射的に柏原くんが 拾うのを手伝う。 凄い風だねっと 笑う柏原くんに そうだねと返しているが 私の頭の中は 真っ白だった だって、 ありえないじゃない。 何で私だけにしか 見えないのよ。 …幽霊なの? 『でもさ。幽霊って物さわれんの?』 知らないよ そんなこと。 大体。きみ自分のことでしょう? 『え~だって分かんねぇし』
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