商店街の昼下がり

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 僕の仕事場の近所に、商店街がある。結構昔からの商店街だけれど休日にもなれば老若男女、いろんな人で賑わう。ちょっとした観光地にもなっているくらいだ。  仕事場――小さなデザイン事務所からは歩けば五分もかからないくらいで、偶にお昼に時間が出来た時や仕事帰り――と言っても定時に終わらないのがこの仕事――によく立ち寄ったりする。  おかげで、馴染みの店も多い。店員さんも知り合いになっている。 「おにーさんじゃないっスか。今日は時間空いたんスか?」 「あー今日は所長がご機嫌でさぁ。お昼どっか行ってくるといいよ、とか言って出てった」 「もうお昼済ませたんスか?」 「うん、さっきね」  これまた近所の松屋で牛丼を食べたところだった。大盛を頼んだのがマズかったか、少し胃の辺りが変だ。  不規則な生活、徹夜が当たり前になりつつある今日この頃で、平気でがっついていた頃が、遠い昔に感じる。 「あ、そうだ。新作入ったんスよ」  馴染みの店員、吉田くんはそう言うと春物のパンツを何着か持ってきた。  一通り目を通しては見たものの、この間スニーカーを買ったばかりだったのを思い出し、また来ると言って店を出た。 流石昼時、飲食店は込んでいる。若いOLやサラリーマン、学生。賑わう商店街。  最近出来たフレッシュジュースの店で緑色した体に良さそうなジュースを買うと、通りの突き当たりにある公園に行った。
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