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ヤバい、ちょっと気持ち良い…かも…
そんな危険な事を思いながら甘い感覚に息を荒くしていると、ゆっくりとスズが離れていった。
俺は瞳に涙を溜めたまま、スズを見つめる。
「…あんまり……誘ったら駄目だ。……我慢出来なくなるから……」
背中を向けて、そう呟くスズ。
俺は顔が真っ赤になるのを感じながら、顔を隠すようにフードを被り直した。
「あれ、幸兎……?」
「なになに、カワイーじゃんそれ。牛?」
二人で部屋に戻ろうとしている途中、大浴場に向かっているらしいはる兄と会長さんと出会った。
なんだかんだ二人共仲良しなんだな……
はる兄が知ったら全力でお仕置きされそうな事を考えながら、俺は唇を開いた。
「はい、似合いますか?」
両手を開いて一度回ってみせると、会長さんが表情をゆるゆるにして俺に抱きついてきた。
「うわっ……」
「もォ超カワイー!なァユキちゃん、俺にユキちゃんのミルク飲ませ」
会長さんが全て言い切る前に背後から華麗な回し蹴りが飛んできて、俺はそれに当たらない様に反射的に身を小さくした。
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