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「お幸せに~~♪」
「は、はい!」
「なんだかな~…。」
片手に“彼女”を抱える僕をガゼルさんはやたら嬉しそうな顔をしながらぶんぶん手をふっていた。
…結局、僕は“彼女”と一緒に家に帰る事にしました。
そんな僕を実は少し冷めた目で見ていた気がしたのは…多分、気のせいでは無いみたいです。
なぜなら、先ほどから僕と目を合わせてくれないんですよ。
「…。」
「あ、あの~…みの…」
「…なのか?」
「…え?」
「本当なのかっ!?」
「な!何がでしょうか!?」
突然、大きな声をあげ質問を僕に投げ掛ける実に、僕は思わず敬語でその質問に問い返してしまった。
すると、実はキッと僕が抱える“彼女”を睨みビシッと指さして、
「人間よりもそれ(植物)を恋愛対象として見ているって事だよ!!!」
そう力いっぱい大きな声で怒鳴りあげた。
あまりに突然で、そして何故実がその事(僕の恋感)でそんなに怒っているのか全く解らない僕はただただ素直に答える事しかできなかった。
「う…うん。実の言う通り、僕は人間の女性よりも彼女達(植物)を恋愛対象として見てしまうんだ…変でしょうか?」
「変だ!」
…はっきり言われました。
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