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下北さんの即答に少し動揺しつつ、僕達は一緒に町に行く事になった。
村咲き町
僕達が通う学校から電車で五分くらいの場所にあるこの町は、植物を大事にしている町で僕が大好きな町でもある。
「村咲き町か~、何かリョータみたいな奴等が沢山いる町だよな?」
「そうかな?でも皆さんいい人達ですよ?」
「いや、そういう事じゃ…まあいいや、で?私をどこに連れて行く気だ?」
「下北さん、まるで僕が人拐いをしてるみたいな聞方をしないで下さいよ。」
僕がそういうと、彼女は『そうか?』と言って、豪快に笑うと僕の背中をバシバシ叩いてきた。
……うん。ちょっと痛い。
「じゃ、じゃあ、一回どこかでお昼にしませんか?下北さんご飯はまだでしたよね?」
「えっ!?あ、ああ!」
僕のこの質問に、何故か彼女は顔を赤く染め少し慌てながら返事をした。
……どうしたのかな?
結局、僕はあまり深く考えずに僕がよく行くカフェで食事をとる事にした。
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